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仕事と両立

保育園の呼び出しが多い1年目に、お迎えの順番表を30分ほどで作る手順

保育園の1年目は呼び出しの電話が重なりやすく、鳴ってから相談していると時間が足りません。曜日と時間帯ごとに第1から第3の担当を決める順番表の記入見本と、翌日と翌々日の担当まで決める手順に、ひとり親や親族に頼れない家庭での組み方も添えました。

公開 約10分mamedia 編集部
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保育園の呼び出しが多い1年目に、お迎えの順番表を30分ほどで作る手順

この記事でわかること

  • 順番表は曜日と3つの時間帯に3番目の担当まで入れる。動けない枠だけ替えれば30分ほどが見当
  • 国のめやすでは24時間以内に38℃以上の熱が出たら登園を控える側。翌日の担当も先に決める
  • 親族に頼れない家庭は、当日のお迎えを頼む先と、家で見る日の預け先を2列に分けて並べる
子どもの年齢0歳1〜2歳

スマートフォンの画面に、園の名前が出る。電話に出る前から、今日の予定が頭の中で一斉に動き出します。

この電話のあとで「だれが行く?」と相談を始めなくて済むように、曜日と時間帯ごとの順番表を、家で30分ほどかけて先に作っておきます。決めるのはお迎えだけではありません。国のガイドラインのめやすでは、24時間以内に38℃以上の熱が出た子は登園を控える側に入るので、翌日と翌々日の担当まで一緒に並べます。

1年目に電話が増えるのは、だれのせいでもない

呼び出しが重なりやすい理由は、乳幼児の体と、集団で過ごす暮らしの両方にあります。

こども家庭庁の「保育所における感染症対策ガイドライン」によると、乳児は生後数か月以降、母親から受け取っていた免疫が減り始めます。1 0〜1歳は体温の調節も未熟で、室温や厚着、水分不足の影響で体温が簡単に上がるとのこと。園では午睡や食事、遊びで子ども同士がよく接触しますし、手に触れるものをなめる時期でもあります。手洗いやマスクを自分で十分にするのは、まだ難しい年齢です。

同じガイドラインは、予防の努力を続けていても、感染症の侵入や流行を「完全に阻止することは不可能」と書いています。国の資料がここまではっきり言ってくれると、少し肩の力が抜けませんか。

一方で、1年目に何回呼ばれるかを示す公的な統計は、調べた範囲では見つかりませんでした。回数を見積もるより、何回来ても同じように動ける形を作るほうが確実でしょう。

何℃で呼ばれるかも、全国で一律ではありません。保育所保育指針が定めるのは、保育中に体調不良があれば子どもの状態に応じて保護者に連絡することまで。ガイドラインも、38℃以上の熱があって元気がない、水分がとれないなどのときを連絡が望ましい例に挙げるにとどまり、実際に何℃で電話するかは園や自治体ごとに決まっています。編集部で3つの市の案内を読み比べると、次のように違いました。2

市の案内 保育中の呼び出し 翌日以降の扱い
白井市の公立保育所 概ね37.5℃で連絡、38℃でお迎えを依頼 解熱後24時間はお休み
我孫子市の説明書 38.0℃以上でお迎えの連絡。基本30分〜1時間以内に 38.0℃以上の発熱の翌日は家庭保育
多摩市のガイドブック 38℃以上で、元気がない、水分がとれないなどのときに連絡 24時間以内に38℃以上の熱が出ていたらお休み

体温の線は近くても、「何分以内に来てほしいか」まで書いているのは我孫子市だけでした。翌日の数え方にも差があり、発熱から数えるのか、解熱から数えるのかで休む日は変わります。

数字の下でも電話は来ます。白井市は38℃未満でもぐったりしていたり嘔吐や下痢があったりすれば、我孫子市は感染症の流行時に37.5℃未満でも、お迎えを頼むことがあるそうです。

順番表を作る30分の手順

ここからは編集部が考えた段取りです。紙でも共有メモでもかまいません。

  1. 園のしおりで、下の5点を見る
  2. 頼める人と頼める先をすべて書き出し、園までの時間を添える
  3. いちばん多く使う「基本の並び」を1つ決める
  4. 月〜金の午前、昼すぎ、夕方の表に、動けない枠の印をつける
  5. 印のついた枠だけ、順番を入れ替える
  6. 曜日ごとに「家で見る日」の担当を3番目まで入れる
  7. 全員のスマートフォンに保存する

時間の見当は、1から5までが5分ずつ、6と7を合わせて5分です。頼める先には、親族や友人のほか、ファミリー・サポート・センター(ファミサポ)やベビーシッター、病児保育が入ります。

保育園の呼び出しに備える順番表の見本と流れの図。見本は親2人と車で30分の祖母がいる家庭の記入例で、月から金の午前(登園から12時)、昼すぎ(12から15時)、夕方(15時からお迎え)、家で見る日の欄に第1から第3の担当が入る。月は午前がパートナー、わたし、祖母、昼すぎがパートナー、祖母、わたし、夕方がわたし、パートナー、祖母、家で見る日がパートナー、病児保育、祖母。火は午前と昼すぎがわたし、祖母、パートナー、夕方がわたし、パートナー、祖母、家で見る日がわたし、病児保育、祖母。水は午前と昼すぎがパートナー、わたし、ファミサポ、夕方がわたし、パートナー、ファミサポ、家で見る日がパートナー、病児保育、わたし。木は午前と昼すぎがわたし、パートナー、祖母、夕方がパートナー、わたし、祖母、家で見る日がわたし、病児保育、パートナー。金は午前が祖母、パートナー、わたし、昼すぎがパートナー、祖母、わたし、夕方がわたし、祖母、パートナー、家で見る日が病児保育、祖母、パートナー。家族の形の入れ替えとして、祖父母が近いときは当日の欄へ、遠いときは当日の欄をファミサポやシッターにして祖父母は家で見る日の欄へ、ひとり親や親族に頼れないときは当日がわたし、ファミサポ、シッター、家で見る日が病児保育、シッター、わたし。流れは、当日に電話を受けた人が第1担当へ回し、何時までに行くかを園に聞き、夜に翌日の担当と予約を決める。翌日は24時間以内に38℃以上の熱が出た、または解熱剤を使っているときは登園を控えるのが望ましい。翌々日の朝は、朝から37.5℃を超える熱に加えて元気や食欲がないなどなら控えるのが望ましく、37.8℃でも全身状態が良ければ一律に控える必要はない。再開の日は、かかりつけ医の診断と登園のめやすで決め、意見書か登園届が要るかは園に確認する。登園のめやすは、インフルエンザが発症後5日かつ解熱後3日(乳幼児)、新型コロナが発症後5日かつ症状軽快後1日、ウイルス性胃腸炎が嘔吐や下痢が治まり普段の食事がとれる、手足口病が発熱や口の中の水疱、潰瘍の影響がなく普段の食事がとれる、RSウイルスが呼吸器症状が消失し全身状態が良い、突発性発しんが解熱し機嫌と全身状態が良い。月曜に発症し水曜に解熱したインフルエンザの例では、土曜でめやすを満たし、日曜が休みの園なら次の月曜が再開の例。月曜に呼ばれたら、家で見る日は火曜から金曜まで順に使う。
曜日と時間帯ごとの順番表の見本、呼び出しから登園再開までの流れ、主な感染症の登園のめやす作成: 編集部 / 出典: こども家庭庁、我孫子市

図の順番表は、親2人と車で30分の祖母がいる家庭を仮に置いた記入例です。文字が小さいときのために、水曜の1行を文字でも置いておきます。

電話を受ける人と、迎えに行く人は別でかまいません。

この表でいちばん効くのは、ここかもしれません。園からの電話は、入園のときに出した連絡先の順にかかるのが一般的でしょう。我孫子市の説明書なら、まず勤務先、つながらなければ4か所の緊急連絡先という順番です。1番に書かれた人が毎回電話を受け、受けた人がそのまま迎えに行く形だと、負担は自然とその人に寄っていきます。受けた人の役目は、表を見て第1担当に回すところまで。曜日で連絡の順番を変えられないか、園に聞いてみる手もあります。

時間帯を3つに切るのは、同じ人でも午前と昼すぎ、夕方では動きやすさが違うからです。

返事を待つ時間の決め手は、園までの距離です。基本1時間以内の園で、第1担当が園まで40分かかるなら、待てるのは長くても20分ほど。第2担当の移動もあるので、下の文例では10分にしました。

パートナーと話すときも、回数を半分ずつにそろえなくて大丈夫です。どちらも忙しいので、決め手は「その枠で動けるか」だけ。偏りが気になってきたら、家事分担の話し合いと同じ場で、「家で見る日」の担当を入れ替えて調整できます。

祖父母が遠い家庭、親族に頼れない家庭の組み方

順番表は、近くに親族がいる家庭だけのものではありません。考え方は、頼み先を「当日のお迎え」と「家で見る日」の2列に分けること。当日は連絡してすぐ動けるかが、家で見る日は前の晩に頼めるかが条件になるので、向いている先が違います。

祖父母が遠方なら、当日の欄に入らなくても、前の晩の電話で翌日に来られるなら「家で見る日」に入ります。当日の欄はファミサポやシッターに。

ひとり親の家庭や頼れる親族がいない家庭では、第1が自分でも、第2から外の手を入れる形になります。当日はファミサポ、シッターの順、家で見る日は病児保育、シッターの順、といった並びです。ただ、表に書く前に、元気な日に聞いておきたいことがあります。

「発熱で呼ばれた日に、園へのお迎えから頼めますか」。

こども家庭庁の資料ではファミサポの活動例に保育施設までの送迎が挙がっていますが、病気の子を預かるかどうかはセンターで違い、シッターも事業者しだいです。違いは病児保育とシッターの使い分けで詳しく比べました。順番表での置き場所だけ言うと、病児保育は受診が前提になるので、まず「家で見る日」の欄です。

順番表に入れておきたいのが、病児保育の送迎対応です。国の病児保育事業の実施要綱には、保育中に体調を崩した子を施設が園まで迎えに行き、預かる形が書かれています。園から連絡を受けた保護者が施設に連絡して使う仕組みで、預かるときはかかりつけ医などの受診も必要です。近くに実施している施設があれば、当日の欄にも入れられます。

親自身が動けない日の備えも、ひとり親の家庭では気になるところです。千葉市のように、親の病気などのときに家庭生活支援員を派遣する事業を持つ自治体もあります。ただ、千葉市では子どもが病気のときは原則として使えないので、呼び出しの欄とは分けて、お住まいの自治体の条件を見ておくとよいでしょう。

それでも埋まらない枠は、空欄のまま残してかまいません。どの枠が手薄かが見えれば、次に登録する先の優先順位が決まります。

電話を受けた人がすること

電話口で聞くのは3つです。

  1. 今の体温と測った時刻、ほかの症状を聞く
  2. 何時までに迎えに行けばよいかを聞く
  3. だれが行くかは折り返すと伝える

切ったら、今の枠の第1担当に送ります。文面まで決めておくと、慌てていても抜けません。

祖父母やファミサポなど保護者以外が行くときは、その人の名前を園に伝えてください。我孫子市の説明書も、保護者以外に送迎できる人を園に知らせるよう求めています。車で行く人がいるなら、チャイルドシートも決めておきたいところ。警察庁の案内のとおり、6歳未満の子を乗せて運転するときは使う決まりです。

受診するかどうかは、迎えに行った人が子どもの様子を見て決めることになります。夜や休日の受診の目安を順番表と一緒に保存しておくと、ほかの人が行く日も同じものを見られるでしょう。迷ったら、医療機関か子ども医療電話相談(#8000)へ。

翌日と翌々日の担当まで、その夜に決める

お迎えに行って終わり、とはなりません。ガイドラインが「登園を控えるのが望ましい場合」に挙げるのは、24時間以内に38℃以上の熱が出た場合や解熱剤を使っている場合、そして朝から37.5℃を超える熱に加えて、元気や食欲がないなど全身の状態がよくない場合です。

呼び出しの熱が38℃以上なら、翌朝はまだ24時間のうち。このめやすに沿う園では翌日は家で過ごす日になり、翌々日の朝に改めて様子を見る流れです。

もっとも、体温だけでは決まりません。ガイドラインは、37.8℃でも朝から食欲があり機嫌も良いなど全身の状態が良好なら、一律に登園を控える必要はないと例を挙げ、体温はあくまでめやすで、その子の平熱に応じて判断するとしています。元気な日に測った平熱を順番表のすみに書いておくと、代わりに見る人にも伝わります。

丸1日を1人で持たなくても、昼で交代する形で表は回ります。休み方の制度としては子の看護等休暇があり、時間単位でも取れます。

感染症と診断されると、休みはもう少し長くなることがあります。ガイドラインにある登園のめやすから、主なものを抜き出しました。

感染症 登園のめやす 国の参考様式
インフルエンザ 発症後5日が経過し、かつ解熱後3日が経過(乳幼児) 意見書
新型コロナ 発症後5日が経過し、かつ症状軽快後1日が経過 意見書
ウイルス性胃腸炎 嘔吐や下痢などの症状が治まり、普段の食事がとれる 登園届
手足口病 発熱や口の中の水疱、潰瘍の影響がなく、普段の食事がとれる 登園届
RSウイルス 呼吸器症状が消失し、全身状態が良い 登園届
突発性発しん 解熱し、機嫌と全身状態が良い 登園届

驚くのはインフルエンザの長さでしょう。ガイドラインの数え方では、発症した日と解熱した日を数えません。月曜に熱が出て水曜に解熱した場合、発症後5日と解熱後3日を満たすのは土曜の終わりで、日曜が休みの園なら次の月曜が再開の例になります。月曜の昼に呼ばれたなら、火曜から金曜までの4日ぶんの「家で見る日」を、表の順に使う計算です。実際の再開は、このめやすを参考に、かかりつけ医の診断に従って決めます。

看病する大人が倒れる日もあるでしょう。ガイドラインはRSウイルスについて、保護者や職員が感染することもあると書いています。第3まで入れておく意味は、ここにもあります。

書類の決まりも園や地域で違います。国の参考様式は医師が書く「意見書」と保護者が書く「登園届」に分かれていますが、どちらも一律に必要なものではなく、市区町村の支援のもとで地域の医療機関などと協議して決めるとされています。呼び名も同じではなく、多摩市のガイドブックは「登園許可書」、白岡市の案内は「登園許可証明書」です。様式の有無を手順の1で見ておくと、受診した人がその場で頼めます。

1回使うたびに、1マス直す

順番表は、作った日がいちばん頼りないものです。呼び出しが落ち着いた週末に、第1担当は間に合ったか、だれかに偏っていないか、頼む先の条件は変わっていないかを5分で見返してみてください。動かなかったマスを1つ直せば、それで十分です。

入園を控えた家庭なら、慣らし保育が始まる前に。すでに通っている家庭は、冬の前の今が作りどきです。ガイドラインによると、インフルエンザは毎年冬に、RSウイルスは主に秋から冬にかけて流行します。

次に画面に園の名前が出たときも、予定はやはり動き出すはずです。ただ、見るのは1マスで済みます。

ガイドラインと各市の案内は、2026年10月30日時点で公開されているものを見ています。基準は園と自治体で違うので、通っている園の案内を優先してください。

注

  1. 2018年改訂版で、2023年5月に一部改訂、同年10月に一部修正されたものです。こども家庭庁の保育のページに最新版として載っています。 ↩

  2. 白井市は公立保育所の検討に使った2023年度の資料、我孫子市は「保育園生活説明書」(令和8年8月改訂)、多摩市は多摩市保育協議会 保健師・看護師部会の「健康ガイドブック」(2026年4月改訂版)です。いずれもその市の例で、全国の決まりではありません。 ↩

出典・参考

まちがいに気づいたらお問い合わせからお知らせください。直したときは、記事の最後に何を直したかを書きます。

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