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子育て

保育園と幼稚園、認定こども園の違い 働き方で見るところが変わる

3歳から5歳の利用料はどの園も原則無償で、差が出るのは夕方と長期休み、お昼ご飯です。預かり保育のある幼稚園が調査に答えた園の92.5%になった今、共働きでも幼稚園を選べるのか、フルタイムや時短、自営、転職活動中なら表のどの行を見て園に何を聞くのかを示します。

公開 更新 約13分mamedia 編集部
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保育園と幼稚園、認定こども園の違い 働き方で見るところが変わる

この記事でわかること

  • 調査に答えた幼稚園の92.5%に預かり保育があり、休みも平日並みに預かる園は75.7%
  • 3〜5歳の利用料は原則無償。預かり保育は認定があれば月1.23万円までで、給食費は別
  • 求職中の保育の認定は90日が限度なので、就職後も同じ園に通えるかを先に聞いておく
子どもの年齢1〜2歳3〜5歳

幼稚園の92.5%に預かり保育があり、春夏冬の休みも平日と同じように預かる園は75.7%あります。文部科学省が2025年5月時点で全国の園に聞き、回答のあった6,965園の数字です。13歳から5歳の利用料はどの園でも原則かからないので、「働いているなら保育園」と最初から絞らなくてもよくなりました。

違いが出るのは、夕方の時間、長期休み、お昼ご飯、そして働き方が変わったときの扱い。どこを先に見るかは、働き方で変わります。

来年4月に何歳かで、候補が変わる

最初に見るのは、来年4月の子どもの年齢です。

0〜2歳で預け始めるなら、幼稚園は候補に入りません。幼稚園に入園できるのは満3歳からだからです。満3歳未満の子を預かる幼稚園も32.8%ありますが、在園とは別の扱い。候補は保育園(法律上は保育所)と認定こども園、小規模保育などの地域型保育になります。

こども園なら0歳から入れる、とも限りません。国の事業者向けFAQは、受け入れる年齢を「各園の判断で設定することができます」と書いていて、3歳以上だけの園もありえます。まだ園に通っていない時期に少しずつ慣らしたいなら、こども誰でも通園制度という別の入口もあります。

3〜5歳で入るなら、3種類とも候補です。

「幼稚園は働いていない家庭のもの」という決まりはありません。こども家庭庁の案内を見ると、幼稚園を利用できる保護者は「制限なし」で、共働きでも幼稚園の教育を希望するなら1号認定を受けるとあります。条件があるのは保育園の側で、就労や求職、親族の介護などで保育が必要だと市町村に認められる必要があります。

認定こども園は、その両方の入口を持つ園です。認定は3つあり、3歳以上で教育を利用するなら1号、3歳以上で保育が必要なら2号、3歳未満で保育が必要なら3号。3歳以上の子は、1号も2号も基本的に同じクラスで過ごします。

見学先のこども園がどの類型かも、案内で見ておくと質問を絞れます。いちばん多いのは、1つの施設で幼稚園と保育所の機能をあわせ持つ幼保連携型で、全体の3分の2ほど。2お昼の決まりなどは、幼保連携型とほかの類型で違う場合があります。

8つの物差しで並べた1枚

保育園、幼稚園、認定こども園を、対象年齢、使える人、認定と入り方、1日の時間、長期休み、費用、お昼ご飯、行事と出番の8行で比べた表。保育園は0〜5歳で保育が必要な家庭が対象、8時間が原則で標準時間は最長11時間、短時間は最長8時間。幼稚園は満3歳〜5歳で利用者の制限はなく、教育は4時間が標準、年39週以上。預かり保育は調査に回答した園の92.5%が実施し、定期実施の園の73.0%は17時より後まで預かり、春夏冬の休みも平日並みに預かる園は75.7%。3〜5歳の利用料は無償で、新制度に移っていない幼稚園は月2.8万円までで無償化の認定が別に要る場合があり、預かり保育は認定があれば月1.23万円まで。公立幼稚園の66.6%に給食がある。認定こども園は1号が幼稚園、2号と3号が保育園に近い。働き方ごとに先に見る行は、フルタイムが1日の時間と長期休み、時短とパートが使える人と1日の時間と費用、自営とフリーランスが使える人と1日の時間と行事、転職活動中が使える人と認定と入り方と費用。
保育園、幼稚園、認定こども園を8つの物差しで比べ、働き方ごとに先に見る行を添えた表作成: 編集部 / 出典: こども家庭庁、文部科学省、e-Gov法令検索

全部の行を読まなくても構いません。働く家庭で差が大きいのは、次の2つです。3

園 1日の時間 長期休み
保育園 8時間が原則。標準時間は最長11時間、短時間は最長8時間 年間の週数の決まりはなし。夏休みは一般的になし
幼稚園 教育は4時間が標準で、そのあと預かり保育 教育は年39週以上で、春夏冬に休みがある
認定こども園 1号は幼稚園に、2号と3号は保育園に近い 1号は年39週以上が基本。休み中は家と園に分かれる

幼稚園の「4時間」だけを見て、共働きには無理だと決めるのは早いかもしれません。定期的に預かり保育をしている園が何時に終わるかを見ると、17時より後で19時より前が66.4%、19時以降が6.6%。つまり73.0%は、17時を過ぎても預かっています。

調べて意外だったのは、公立と私立の開きです。

17時より前に終わる園は公立で31.9%、私立で8.2%。春夏冬の休みも平日並みに預かる園は公立62.3%、私立81.4%です。土曜はさらに少なく、定期的に預かる幼稚園は全体の19.1%にとどまります。

見学のときの目安には、国の線が使えます。こども家庭庁が無償化について出したFAQは、教育時間を含めた平日の預かりが8時間未満か、年間の開所が200日未満の園について、「保育ニーズが充足されない場合が強く想定される」と説明しています。4

保育園は幼稚園と違い、年に何週という決まりがありません。川崎市の案内なら、認可保育所が開くのは月曜から土曜で、休みは日曜と祝日、年末年始です。

とはいえ、夕方には枠があります。標準時間でも、園が決めた通常保育の時間帯を過ぎれば延長保育で、料金は別。11時間の数え方は、4月入園の保活の記事に例を載せました。

教育の中身が気になって、保育園をためらう方もいるかもしれません。国が示す保育園の指針にも、幼稚園とこども園の要領にも、同じ「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」が10項目で並んでいます。どの園が合うかは種類の名前では決まらず、毎日の過ごし方を見ないと分かりません。

費用の差は、無償の外側に出る

3歳から5歳の利用料が無償になる時期は、園によって少し違います。保育園とこども園の2号は満3歳になった後の4月1日から、幼稚園とこども園の1号は満3歳になった日から。ただ、預かり保育の無償化は、住民税非課税世帯を除いて次の4月からです。0〜2歳は住民税非課税世帯が無償で、それ以外は所得に応じて市町村が決め、きょうだいがいると軽くなる場合もあります。

園 利用料 注意する費用
保育園 無償 延長保育料
幼稚園 無償。新制度に移っていない園は月2.8万円まで 預かり保育料
認定こども園 無償 1号は預かり保育料、2号は延長保育料

表の利用料は3〜5歳の場合です。どの園でも通園送迎費と食材料費、行事費は家庭で払い、園が独自に質を高めるために追加の負担を求める場合もあります。年収360万円未満相当の世帯と第3子以降は、おかずなどの副食費が免除されます。

共働きの家庭で効いてくるのは、預かり保育料でしょう。保育の必要性の認定を受けると、「利用日数×490円」と実際の利用料の小さいほうが、月1万2,300円(1.23万円)まで無償になります。認定がなければ全額が家庭の負担です。8時から18時まで預けたときの1日の料金は、500円以上1,000円未満の園が28.0%で最も多く、1,000円以上の園も20.0%ありました。5

たとえば1日800円の園に月20日預けると、利用料は1万6,000円。無償になるのは490円×20日の9,800円なので、6,200円を家庭で払う計算です。つまり日ごとの料金が490円を超える園では、認定があっても差額が残ります。計算は月ごとなので、夏休みに上限を超えた分を、ほかの月の枠で埋めることもできません。

見落としやすいのが、新制度に移っていない私立幼稚園です。2025年4月時点で、調査対象の私立の幼稚園など7,623園のうち2,218園がこの形でした。無償になるのは月2万8,000円(2.8万円)までで、超えた分は家庭で払います。無償化のための認定や、いったん払って後で受け取る手続きが要る場合もあります。候補の園がどちらかは、園か市町村に聞くと確実です。

無償でも、年間0円にはなりません。文部科学省が2023年度に調べたところ、幼稚園に通う家庭が払った学校教育費と給食費を足した平均は、公立で年8万4,597円、私立で年18万9,803円でした。制服や通園の費用も含む数字です。ただ、保育園とこども園には同じ調査がないので、横に並べては比べられません。園ごとの実費は、こども家庭庁が案内するここdeサーチで調べられます。

お弁当と行事は、園ごとの差が大きい

お昼ご飯は、園の種類である程度の傾向が分かります。保育園は調理室を置くのが基準で、食事を出すときは園の中で調理するのが原則。6給食が基本です。

幼稚園は幅があります。文部科学省が2025年度に調べると、給食のある公立幼稚園は66.6%で、希望者のみの3.2%もここに含みます。実施している園のうち週5日は77.5%。だから「幼稚園は毎日お弁当」とは言えませんが、私立の全国の数字はこの調査からは分かりません。

こども園はもう少し複雑です。国のFAQによると、幼保連携型では2号と3号の子に食事の提供が必要で、1号の子は園の任意。保護者が希望するときや行事の日は、お弁当も認められます。同じクラスでお昼の扱いがそろっているのか、気になりますよね。

行事はさらに園ごとの差が大きく、日程や保護者の役割に全国の決まりはありません。一般的には運動会や発表会などがありますが、平日か土曜か、どこまで手伝うかは園によって違います。国の要領や指針は、どれも保護者と園との関わりに触れています。7種類の名前だけで「こちらは大変」とは決められません。

いちばん早いのは、前年度の行事予定表を見せてもらうことです。

働き方ごとに確認すること

保育が必要かどうかは、保護者それぞれの状況で判断されます。パートナーがいる家庭は2人分の働き方を見ることになり、ひとり親の家庭は利用調整で優先されることがあります。8

フルタイムなら、お迎えの時刻から逆算する

見るのは「1日の時間」と「長期休み」の行です。終業時刻に通勤時間を足すと、お迎えに行ける時刻が1つ決まります。保育園やこども園の2号なら、その時刻が通常保育の時間帯に入るか、延長保育は何時まで使えていくらかを聞きます。

幼稚園も候補にするなら、聞くことが増えます。夕方の終了時刻に加えて、朝は何時から預かるか、夏休みの朝も同じ時刻か。夏休みの朝は、小学校に上がると学童の準備でもう一度問題になります。

時短やパートなら、区分の線と枠の時間帯

「使える人」と「1日の時間」に、「費用」の行を足して見ます。標準時間と短時間の線は、市町村の案内に書かれています。たとえば神戸市は、月120時間以上が標準時間、64時間以上120時間未満が短時間です。1日6時間で月20日働くと、ちょうど120時間。時短勤務の家庭は、この線の近くに来ることが多いはずです。

短時間になりそうなら、園の「短時間の枠」を聞いてみてください。最長8時間といっても好きな8時間を選べるわけではなく、園が決めた時間帯を超えると延長保育になります。枠の終わりは、お迎えの時刻に間に合うでしょうか。

働く日数が少ない方は、就労の下限が先です。下限は原則として月48〜64時間の範囲で市町村が決めます。週3日、1日5時間なら月60〜65時間ほどなので、下限が64時間の市では届かないことがあります。それでも幼稚園とこども園の1号なら、就労の条件はありません。ただ、預かり保育の無償化も同じ下限で判断されるため、届かなければ預かり保育料は全額が家庭の負担になります。

自営やフリーランスなら、働いていることの示し方から

「使える人」の行では、自宅での仕事も就労に含まれます。こども家庭庁の案内は、保育が必要な理由に「居宅内の労働」を挙げています。ただ、何を出して示すかは自治体で違います。たとえば神戸市は、確定申告書の第一表や開業届、請負契約書や請求書のコピーなどから、いずれか1つ。9開業したばかりで確定申告がまだの方は、早めに窓口で聞いておくと慌てません。

もう1つ見ておきたいのが「1日の時間」と「行事」の行です。仕事の量が月によって変わるなら就労時間の数え方を市町村に、お迎えの時刻が日によって違っても連絡だけでよいのかを園に聞きます。前年度の行事予定表は、繁忙期と重なる行事を探すのにも役立ちます。

転職活動中なら、認定の期限と切り替えを先に

見るのは「使える人」と「認定と入り方」「費用」の行です。求職活動は、起業の準備も含めて保育が必要な理由に入ります。ただし認定の期間は、90日を限度に市町村が決めます。10神戸市なら認定日から90日を過ぎる日のある月の末日までで、必要と認められれば1回に限り90日の再認定があります。期限までに仕事が決まらないときの扱いと、求職中が利用調整でどの順番になるかは、利用案内で確認しておきたいところです。

働き始める時期が読めないなら、1号で入っておき、仕事が決まってから保育の必要性の認定を受ける道もあります。幼稚園なら、預かり保育の無償化に必要な認定は、原則として通っている園を経由して申請します。こども園については、こども家庭庁の案内に「保護者の就労状況が変わっても、通いなれた園を継続して利用できます」とあります。

ただし、切り替えは無条件ではありません。

定員は認定の区分ごとに決まっていて、扱いも自治体で違います。11うるま市は公立幼稚園から移行したこども園について、申し込みのときから就労などの状況が変わっていれば変更を認めますが、「受け入れ施設の空き枠状況により、2号認定として利用できない場合があります」とも案内しています。見学のときに、次のように聞いておくと話が早いでしょう。

願書が先に来る秋の段取り

4月入園では、保育園の結果より先に幼稚園の願書が来ることがあります。保活の記事で時期を並べた4つの自治体では、保育園の結果が届くのは1月中旬から2月上旬でした。一方で私立幼稚園は園に直接申し込みます。横浜市の案内では、2027年度に入る分の願書は2026年10月15日以降に配り、11月1日以降に受け付けるのが原則で、やり方は各園で違います。大田区も同じ日程です。

日程は地域で違いますが、両方を考えている家庭は順番に注意が要ります。だから願書を出す前に、入園料を納める時期と、辞退したときの扱いを園に聞いておくと、保育園の結果を待つあいだの判断がしやすくなります。

  1. 来年4月の子どもの年齢と、お迎えに間に合う時刻を書き出す
  2. 市町村の利用案内で、就労の下限と一次の締め切りを確認する
  3. 通える範囲の園を、種類を問わず拾い出す
  4. 幼稚園とこども園の1号は、願書の日程と入園料を納める時期を聞く
  5. 見学で、うちの働き方の行だけを埋める

表の行を全部埋める必要はありません。うちの働き方で見る2〜3行が埋まれば、園の種類の名前より先に、毎日の暮らしで比べられるようになります。

この記事の制度と統計は2026年10月時点のもので、10月30日に各機関の公式サイトで確認しました。うちの場合がどうなるかは、お住まいの市町村の窓口で聞けます。

2026年10月31日 訂正:2026年10月1日に無償化の上限額が引き上げられたことを反映し、新制度に移っていない幼稚園(月2万8,000円)と預かり保育(月1万2,300円、1日490円)などの額を直しました。

注

  1. 文部科学省「令和7年度幼児教育実態調査」(基準日は2025年5月1日)。対象の8,483園のうち回答した6,965園の集計です。92.5%は定期的か一時的に実施している園の割合で、定期的に実施しているのは6,230園(約89%)。夕方の終了時刻の割合は、この6,230園が母数です。給食の割合は、公立の2,024園が母数です。 ↩

  2. 2025年4月1日時点で全国に1万1,212園あり、前の年より729園増えました。内訳は幼保連携型7,470園、保育所型2,017園(認可保育所がもと)、幼稚園型1,637園(認可幼稚園がもと)、地方裁量型88園(どちらの認可もない地域の施設がなる)です。文部科学省の2026年5月1日時点の速報では、在園児は幼保連携型が88万2千人で過去最多、幼稚園は62万7千人で前の年度より6万2千人減りました。 ↩

  3. 保育時間は児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第34条。幼稚園は学校教育法施行規則第37条と幼稚園教育要領第1章第3の3、幼保連携型は同型の基準第9条。 ↩

  4. こうした園に通い、保育の必要性の認定を受けていれば、預かり保育の上限(月1万2,300円)から残った分まで、認可外保育施設などの利用料も無償の対象になります。 ↩

  5. 料金の割合は、預かり保育をしていると答えた6,447園が母数で、24.9%は無回答です。住民税非課税世帯で満3歳になったばかりの子は、無償の上限が月1万7,700円です。 ↩

  6. 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第11条と第32条。 ↩

  7. 幼稚園教育要領は「保護者と幼児との活動の機会」を挙げ、保育所保育指針は保護者の参加を促すよう求め、幼保連携型認定こども園の要領は参加を促すとともに、保護者の生活形態が異なることへの配慮を求めています。 ↩

  8. 子ども・子育て支援法施行規則第1条の5は、「保護者のいずれもが」就労などの事由に該当することと定めています。保育必要量の区分は同規則第4条。 ↩

  9. 板橋区は確定申告書類や営業許可証、開業届などの根拠資料を求めます。横浜市は、開業届や請負契約書などの提出を求めることがあるそうです。 ↩

  10. 子ども・子育て支援法施行規則第8条。90日を限度に市町村が決めた期間を過ぎる日が属する月の末日までが、認定の期間です。 ↩

  11. 子ども・子育て支援法第31条。 ↩

出典・参考

まちがいに気づいたらお問い合わせからお知らせください。直したときは、記事の最後に何を直したかを書きます。

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