熱が出た日を0日目と数えると、インフルエンザで休んだ子が園や学校に戻れるのは、早くても6日目です。翌日に熱が下がっても、ここより前にはなりません。熱の下がるのが遅れると、その分だけ後ろへずれます。
その6日目が何曜日で、仕事の予定を平日何日ぶん動かすことになるのか。熱が出た曜日と、熱が下がった日の2つが分かれば、表から読めます。
早くても6日目になる理由
休む日数を決めているのは、学校保健安全法施行規則という文部科学省の省令。インフルエンザの文言は「発症した後五日を経過し、かつ、解熱した後二日(幼児にあつては、三日)を経過するまで」。1両方を満たすまでが出席停止の期間です。
数え方には少しくせがあります。日本学校保健会の「学校において予防すべき感染症の解説」も、こども家庭庁の「保育所における感染症対策ガイドライン」も、熱が出た日や下がった日はその日を数えず、翌日を1日目とする数え方です。2熱が出た日を0日目と置くと、「発症した後5日」が明けて戻れるのは6日目。たとえば熱が3日目に下がった小学生なら、4日目と5日目が「解熱した後2日」に当たり、こちらも6日目に明けます。
つまり、再開の日は2つの条件のうち遅いほうで決まります。
- 小学生は、3日目までに熱が下がれば6日目。4日目なら7日目、5日目なら8日目と、1日ずつ後ろへずれる
- 幼稚園や保育所などの子は、2日目までに下がれば6日目。3日目なら7日目、4日目なら8日目
解熱した日から戻る日を出し、熱が出た曜日で戻る曜日と休む平日の数を読む早見表作成: 編集部 / 出典: 文部科学省、日本学校保健会、こども家庭庁
熱が早く下がると、つい早めに戻れる気がしてしまいますよね。でも解説書によると、抗ウイルス薬で早く熱が下がった場合も感染力は残るため、発症後5日までは出席停止です。厚生労働省のQ&Aでも、ウイルスを出す期間は発症の前日から発症後3〜7日間ほどで、解熱したあとも続くとされます。
「発症」は、ガイドラインでは一般に発熱を指します。熱が出ないまま診断されたときは、インフルエンザらしい症状が出た日を発症の日と考えます。受診が翌日になっても、0日目は熱の出た日のままです。
曜日で読むと、休む平日は4日か5日
仕事の予定を何日動かすかは、熱が出た曜日でほぼ決まります。土日が休みの家庭で、熱が早く下がった場合の最短を並べました。
| 熱が出た曜日 |
最短の再開日 |
休む平日 |
| 月 |
7日後の月曜 |
5日 |
| 火 |
6日後の月曜 |
4日 |
| 水 |
6日後の火曜 |
4日 |
| 木 |
6日後の水曜 |
4日 |
| 金 |
6日後の木曜 |
4日 |
| 土 |
6日後の金曜 |
4日 |
| 日 |
8日後の月曜 |
5日 |
5日になるのは月曜と日曜だけです。月曜は熱が出た日そのものが平日に入り、6日目が日曜に当たるため、戻れるのは翌週の月曜。日曜は、休む1〜5日目がそっくり月曜から金曜に重なるためです。
反対に、週末が解熱の遅れを吸収してくれることもあります。月曜に熱が出た小学生なら、下がったのが水曜でも金曜でも、戻るのは翌週の月曜で変わりません。ところが土曜に熱が出た小学生は逆で、解熱が水曜にずれ込むと金曜に戻れず、週明けまで延びます。解熱が遅れたときは、図の右の表で「何日目」の列を見てください。
表の平日の数には、熱が出た日も入れてあります。お迎えのあとの夜に熱が出て、その日の予定に響かなかったなら、1日引いて読んでください。祝日や年末年始をはさむ週は、その分だけ平日が減ります。土曜も預けている家庭なら、6日目が土曜に当たれば土曜から戻れる計算です。
4日か5日を家族でどう分けるかは、お迎えの順番表の「家で見る日」の列がそのまま使えます。家族で埋まらない日の預け先は、病児保育とシッターの使い分けで比べました。
年長と小1で、解熱後の日数が1日違う
同じ6歳でも、年長と小学1年生では休む日数が変わることがあります。規則は「幼児」だけ解熱後3日としています。この規則が当てはまるのは学校に在学する子で、そのうち幼児に当たるのは、幼稚園などに通う小学校入学前の子です。3分かれ目は年齢ではなく、小学校に入ったかどうか。年長の3月までは3日、4月に小学校に上がれば2日になります。保育所の子も、ガイドラインの登園のめやすは「乳幼児の場合」の3日。
解説書にある水曜発症の例で見ると、土曜に熱が下がった場合、小学生は翌週の火曜から、幼児は水曜からです。年長と小1のきょうだいが同じ日にかかり、同じ日に熱が下がると、戻る日が1日ずれることになります。上の子だけ先に送り出す朝が1日はさまる、と覚えておくと段取りが組みやすいでしょう。
では、かかっていないきょうだいは通ってよいのでしょうか。規則には、患者のいる家に住む子について、学校医などが感染のおそれがないと認めるまでを出席停止の期間とする項目もあります。4ただ、出席停止は校長が「させることができる」もので、家族がかかったら一律に休む、という決まりではありません。解説書にも、症状がないのに家族がかかったというだけで検査を受ける必要はない、とあります。元気なきょうだいの扱いは、園と学校のそれぞれに聞いてみてください。
法律の出席停止と、保育所の「登園のめやす」
小学校と幼稚園の休みは、法律にもとづく出席停止です。校長が理由と期間を示して保護者に伝える仕組みで、期間は本来、学校から示されるものです。5幼保連携型認定こども園にも同じ規定が当てはまります。
一方、保育所は児童福祉施設で、この法律の「学校」ではありません。ガイドラインが示すのは、この規則の基準にならった「登園のめやす」です。再開は、医師が集団生活に支障がないと判断したことを、園が保護者から聞いて確認してから。日数の数え方は学校と同じでも、決め手は法律の指示ではなく、めやすと医師の判断です。
書類については、国の案内がはっきりしています。厚生労働省のQ&Aは、子どもが治って登校を始める前に検査を受け直す必要はなく、「治癒証明書や陰性証明書の提出は不要です」としています。6保育所の意見書や登園届も一律に必要なものではなく、地域ごとに医療機関などと協議して決める扱いです。要るかどうかや様式は、地域や園の決まりで違います。
小学校では、出席停止の日を欠席に数えません。指導要録では「出席停止・忌引等の日数」に入り、欠席日数とは別に記録されます。学級閉鎖の日も同じ欄です。学校全体や学年全体が休みになった日は、授業日数そのものに入りません。7皆勤の決め方は学校しだいですが、記録の上で欠席日数は増えません。
新型コロナとの違いも一言だけ。コロナは「発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで」で、熱だけでなく、せきなどの症状が軽くなったかもみます。インフルエンザの「解熱後2日(幼児は3日)」とは、見るものも日数も同じではありません。
熱が出た日から再開の朝までの手順
厚生労働省のQ&Aによると、インフルエンザの流行は例年12月〜3月ごろ。ただ、今季は2026年8月28日に流行入りが公表されていて、感染症法が施行された1999年以来、2番目に早い流行入りです。かかった日に慌てないよう、流れを先に置いておきます。
- 熱が出た日と時刻をスマートフォンのメモに残す
- 熱が出た日から少なくとも2日間、転落を防ぐ見守りの順番を決める
- 朝と夜に測った体温を、同じメモに書き足していく
- 診断が出たら、その日のうちに園や学校へ連絡する
- 熱が下がった日が決まったら、表で戻る曜日を出す
- 休む平日の担当を、頼める人と分ける
- 戻る前の日に、園や学校が求める届けをそろえる
受診の目安は、厚生労働省のQ&Aの言葉では「高熱が続く、呼吸が苦しい、意識状態がおかしいなど具合が悪ければ早めに」。夜や休日に迷ったときの見方と相談先は、子どもの発熱、夜や休日に受診する?にまとめてあります。迷ったら医療機関か、子ども医療電話相談(#8000)へ。
会社などに勤めている場合は、子の看護等休暇という国の制度が使えます。2025年4月から対象が小学3年生の修了までに広がり、感染症による学級閉鎖のときも、子どもがかかっていなくても取れるようになりました。日数は子ども1人なら1年度に5日、2人以上なら10日で、時間単位でも取れます。看病する大人にうつったときの勤め先での扱いは、姉妹サイトのベンチャー・スピリット!にインフルエンザの出勤停止と休業手当の記事があります。
熱が出た日に分かるのは、0日目と「早くても6日目」という線だけです。それでも、熱が下がった日を表に当てれば、戻る曜日はすぐに決まります。その日を園や学校に伝えて、向こうの数え方と合っているかを一度確かめておく。それだけで、再開の朝はずいぶん落ち着いて迎えられるはずです。
法令はe-Gov法令検索の現行の条文、国と日本学校保健会の資料は2026年10月31日に公開されている版によります。園や学校、自治体ごとに決まりが違うことがあるので、通っている園や学校の案内を優先してください。