写真をやめたいのか、年賀状そのものをやめたいのか。年賀状じまいで文面より先に決めるのは、ここです。
写真だけなら文字の年賀状を続ければよく、相手を絞るなら出さない相手にだけ知らせます。全部やめるなら、最後の1枚に入れるものは、これまでのお礼と控えるという知らせ、これからもつながりたいという一言の3つ。理由は年齢でなくても、短い一言で足ります。
伝える時期は、11月のうちなら年末のあいさつ状が間に合い、最後の年賀状なら12月20日から27日の投函が目安です。
写真をやめることと、年賀状をやめることは別
年賀状じまいの文例でよく見かけるのが、「高齢になり」「還暦を迎え」で始まる形。子どもを育てている世代には、そのまま使えませんよね。そもそも気が重いのは年賀状全部ではなく、毎年の写真選びだけ、という年もあるはずです。
決め方は3つあり、全員に同じ答えを出さなくてかまいません。
| 決め方 |
これからの形 |
知らせ方 |
| 写真だけやめる |
文字の年賀状を続ける |
楽しみにしている相手に一言 |
| 相手を絞る |
出す相手だけ残す |
出さない相手にだけ知らせる |
| 全部やめる |
年賀状を出さない |
全員にお礼と一緒に知らせる |
気をつけたいのは2行目です。親戚どうしは話が伝わりやすいので、「皆さまへの年賀状を控えます」と書きながら別のおばに出し続けると、あとで話が合わなくなるかもしれません。絞る年は、知らせの行を「年賀状の枚数を少しずつ減らしています」に替えれば、全員とは言わずに済みます。お歳暮は義実家と親戚にいつまで?贈る時期と品物、手紙の文例とやめ方の文例で、品物を年賀状のあいさつに替えた相手には、その年賀状を残しておくと話がつながります。
写真入りの年賀状を続けるのも、もちろんよい選択です。成長を楽しみにしてくれる人がいて、写真を選ぶ時間が好きなら、変える理由はありません。
写真だけやめるとき
知らせずに文字だけの年賀状に変えてもかまいません。一言添えるなら、毎年の写真を楽しみにしていた祖父母や親戚に。大きくなると、写真を人に見せるのを嫌がる子もいるでしょう。本人に聞いてから決めるのも1つの形です。
伝える時期は3つ。11月なら全部選べる
相手が年賀状を書く前に伝えたいなら、年末のあいさつ状です。日本郵便が運営する年賀状印刷サイトのコラムは、一般的には相手が年賀状の準備を始める前の11月から12月上旬までに届くように送るのを、相手に準備や費用をかけさせない配慮として紹介しています。使うのは通常はがき(85円)か封書で、「年賀」とは書きません。
今年の1枚を最後にするなら、年賀状に書き添える形。日本郵便は2027年用の受け付けを12月20日に始め、元日に届ける投函の目安を12月27日としました。19日までに入れると、ふつうの郵便として年内に届いてしまいます。27日は日曜日なので、当日に出すならポストの集荷の時刻も見ておくと安心です。27日を過ぎても、先ほどの印刷サイトのコラムによると、1月5日までの投函なら松の内(1月7日まで。地域によって15日まで)に届く目安。通常はがきや私製はがきで出すなら、表に赤字の「年賀」が必要です。
年内に手が回らない年も、寒中見舞いが残っています。一般的には松の内が明けてから立春の前日までに届くように出すもので、国立天文台の暦要項では2027年の立春が2月4日なので、2月3日まで。1月16日以降に届くようにすれば、どちらの地域でも松の内は明けています。立春を過ぎたら、表題を「余寒見舞い」に替える形があります。
寒中見舞いには余った年賀はがきを使わず、賀詞も書かないのが一般的です。余った年賀はがきは、郵便局で通常はがきや普通切手に交換できます。手数料は99枚までなら1枚6円で、印刷代は戻りません。
時期で替えるのは書き出しと知らせの行、日付の3つです。
| 時期 |
書き出し |
知らせの行 |
日付 |
| 年末のあいさつ状 |
朝晩の冷え込みが増してきました |
来年からの年賀状は控えることにしました |
令和八年 十一月 |
| 最後の年賀状 |
あけましておめでとうございます |
本年で年賀状でのごあいさつを控えることにしました |
令和九年 元旦 |
| 寒中見舞い |
寒中お見舞い申し上げます |
本年より年賀状でのごあいさつを控えることにしました |
令和九年 一月 |
では、どれを選ぶか。11月のうちに決めた相手には、あいさつ状が間に合います。12月に入ってから決めたなら、今年も1枚書ける相手には最後の年賀状、もう書かない相手には寒中見舞い。もちろん、早く決めても最後の年賀状で伝えてかまいません。
1枚のはがきで、考えるのは3か所
お礼と知らせ、理由、結びは順番をそろえ、丁寧さを相手に合わせれば足ります。中身を考えるのはその人への一言と連絡の取り方、差出人の欄の3か所。
年賀状じまいのはがきの部品と、相手ごとの言葉の早見、伝える時期の暦(2026年11月〜2027年2月)作成: 編集部 / 出典: 日本郵便・国立天文台
「やめるのは年賀状だけ」という気持ちは、連絡の行に「お電話で」「お会いしたときに」と具体的に書くと伝わります。「もう送らないでください」と相手の年賀状を断るより、自分が控える向きで書くほうが、冷たく読まれずに済みます。
理由は「暮らしに合わせて見直しました」くらいで通じます。親しい相手なら「仕事と子育てで年末に手が回らなくて」と本当のことを書いてもいいでしょう。ただ、改まった相手に「忙しくて」だけを書くと、後回しにされたように読まれるかもしれません。
差出人の欄は今の暮らしのままでかまいません。たとえば、ひとり親の家庭なら自分の名前か、子どもと並べた形で。連名を変える年も、事情を添えるかどうかは自分で決められます。
言葉づかいにも慣習があり、同じ印刷サイトのコラムによると、一般に「去年」は避けて「昨年」や「旧年」を使い、賀詞は重ねず、句読点は使いません。もっとも、決まりではないので、親しい相手には気にしなくていいと思います。
連絡先は、はがきに書かない手も
はがきは宛先の人以外の目に触れることがあります。日本郵便の手紙のQ&Aにも、他人に見られたくない手紙は「はがきで書ききれる長さであっても手紙にした方がよいでしょう」とあります。
すでに連絡先を知っている相手には番号やIDを書かず、「LINEで」「お電話で」とだけ添えれば伝わります。迷うのは住所しか知らない相手でしょう。つながりを残したいなら、電話番号かメールアドレスを1つだけ選んで、封書で伝える形があります。
反対に、年賀状だけのやりとりを区切りたい相手に、連絡先を書く決まりはありません。お礼と結びだけで十分です。
相手ごとの文例
どれも編集部の案で、○○に名前を入れて使えます。年賀状に書く形なので、あいさつ状や寒中見舞いにするときは、上の表の言葉に替えてください。取引先への文面は、ベンチャー・スピリット!の年賀状じまいの文例 取引先への伝え方と、知らせる時期の選び方で読めます。
自分の親戚とパートナー側の親戚
パートナー側の親戚へは、連名にするか、どちらかの名前で出すかを家庭で決めます。
恩師や年上の知人
年賀状が年に一度の便りだった相手には、次の便りを一言で約束しておくと、つながりを保ちやすくなります。先生でない相手には「○○さんのお言葉には」と替えます。
友人と、園や学校でつながった知人
親しい相手なら、言葉は普段のままで。園や学校で顔を合わせる相手には、はがきより会ったときに「年賀状は控えることにしたの。これからもよろしくね」と話せば足ります。
代わりのあいさつは、時期まで決めておく
やめたあとのあいさつは、「何で」に加えて「いつ」まで決めておくと、1年たっても途切れにくくなります。
| 相手 |
何で |
いつ |
| 自分の親戚 |
電話か寒中見舞い |
1月のうち |
| パートナー側の親戚 |
電話か、会ったときのあいさつ |
家庭で決めた日 |
| 恩師や年上の知人 |
暑中見舞いや手紙 |
7月7日〜8月7日 |
| 学生時代の友人 |
LINEやメール |
元日か誕生日 |
| 園や学校の知人 |
会ったときの一言 |
年明けに会う日 |
日本郵便の案内では、暑中見舞いは小暑から立秋の前日までに送るのが通例。暦要項に照らすと、2027年は7月7日から8月7日までです。
写真入りの年賀状をやめたあとも、見たいと言ってくれる人には、お正月や誕生日に1枚送る形が残せます。
届いたら、責めずに一言返す
やめたあとも、年賀状が届くことはあります。知らせが行き違ったのかもしれず、相手が出したくて出しているのかもしれません。「伝えたのに」と思わなくて大丈夫です。
返すかどうかは、相手で決めてかまいません。親しい相手にはLINEや電話で「年賀状ありがとう。うれしかった。こちらは年賀状を控えているので、ここからごあいさつさせてね」と一言。改まった相手には、松の内に届くなら年賀状を返しても、松の内が明けてから寒中見舞いで返してもかまいません。
親や親戚に「なぜやめたの」と聞かれたら、「年賀状は減らしたけど、電話はこれまでどおりするね」と、続けるものを先に伝えます。親戚に二人目を言われたら?子育ての口出しもかわすお正月の一言と夫婦の分担の、お礼で受けて話を移す流れもそのまま使えます。
住所録に印を付ける段取り
- 住所録か手元の年賀状の束を開く
- 相手ごとに「写真入り」「文字だけ」「出さない」の印を付ける
- パートナーがいる家は、相手側の親戚の印と差出人を2人で確認する
- 「出さない」相手ごとに、伝える時期を1つ選ぶ
- 文例の一言と連絡の行を、相手ごとに書き換える
印を付け終えると、今年書く枚数が見えてきます。写真を選ぶ夜を残す相手も、電話を1本かける日に替える相手もいて、それで十分です。
年賀状と暦の日付、郵便料金は2026年11月6日に確認しました。文面と言葉づかいは慣習で、地域や家によって違います。